野菜はじっくり焼くことで、素材の持ち味が引き出され、凝縮したうま味を楽しむことができます。最年少野菜ソムリエプロとして活躍する緒方湊くんに、焼いておいしい旬の野菜と上手な焼き方を教えてもらいました!
どんな料理とも相性のいい野菜
今や、夏野菜の定番になりつつあるズッキーニが日本に普及したのは、イタリア料理がブームとなった80年代後半。日本では、まだまだ歴史の浅い野菜です。
キュウリのような見た目をしていますが、カボチャの仲間です。ズッキーニという名前は、イタリア語で「小さなカボチャ」という意味なんですよ。
煮ても焼いても、そして生でも食べられるので、さまざまな料理で楽しめる野菜ですが、特に「ホイル包み焼き」なら、焼くと蒸すの両方のおいしさを味わうことができます。
ベーコンやチーズとの組み合わせがおすすめ!
淡白な味わいのズッキーニは、ベーコンやチーズなど脂やコクのある食材と組み合わせると、よりおいしくいただけます。
野菜を丸ごと包むことが多いホイル包み焼きですが、ズッキーニは、食べやすい大きさにカットするのがおすすめ。切り口から、ベーコンなどのうま味や脂がしみわたり、ジューシーなおいしさを楽しむことができます。
[基本のズッキーニホイル包み焼きの作り方]
①ズッキーニを1cm幅の輪切りにする。
②ズッキーニとベーコンを交互に重ね、塩・こしょう、オリーブオイル、粉チーズをかけてから、アルミホイルで包む。
③オーブントースターで約15分加熱する。
ベーコンのほかに、トマト、ナスをプラスすれば、夏野菜をたっぷり食べられます!
さらにアレンジして、「ラタトゥイユ」も作ることができますよ。
サイの目に切ったズッキーニ、トマト、ナス、タマネギ、パプリカ、みじん切りのニンニクに、オリーブオイルとコンソメ顆粒をかけ、アルミホイルに包んでオーブントースターで焼くだけです。どの野菜もトロトロになってジューシー!鍋で作るより簡単で時短になるのでぜひお試しください。
◇湊くんおすすめの食べ方◇
ズッキーニを器にしたチーズ焼きがおすすめです!
ズッキーニを縦半分に切り、スプーンで中身をくり抜きます。くり抜いた中身は細かく切って、水気を絞り、サイの目切りしたトマトと合わせて、ズッキーニの中に戻します。塩・こしょう、チーズをのせて、オーブントースターへ。焼き上がりにバジルをのせたら完成です。
保存は乾燥に注意!早めに食べよう
皮にハリと艶があるものが鮮度のいいものです。
カボチャが長期保存可能なのに対して、ズッキーニは、傷みやすく日持ちしません。乾燥して水分が抜けてしまうと味が落ちてしまうので、ラップできちんと包み、冷蔵庫の野菜室に立てて保存してください。
品種もいろいろ!色や形が楽しい野菜
ズッキーニは、品種ごとに変わった形や色が楽しめる野菜です。ここでは、僕のお気に入りを数種ご紹介します。
トランペットズッキーニ:トランペットのようなユニークな形が特徴です。若いうちは緑色をしていますが、熟すと表皮が茶色く硬くなりカボチャのような甘みのある風味になります。
イボイボズッキーニ:イタリアではメジャーな品種です。ゴーヤのような見た目ですが、中は白くきめ細かく、肉質もしっかりしています。
UFOズッキーニ:その名の通りUFOのような形をしています。味はクセがなく淡泊です。
これらはスーパーではあまり出回っていませんが、家庭菜園で栽培することができます。いろいろなズッキーニで、ホイル包み焼きを楽しんみてくださいね。