野菜はじっくり焼くことで、素材の持ち味が引き出され、凝縮したうま味を楽しむことができます。最年少野菜ソムリエとして活躍する緒方湊くんに、焼いておいしい旬の野菜と上手な焼き方を教えてもらいました!
ナスは皮ごと丸焼きでトロトロに!
油との相性がいいナスは、炒めたり揚げて食べることが多いですが、焼いてもとってもおいしい野菜です。ですが、BBQや焼肉のグリルの上で、輪切りにしたナスがパサパサになってしまったことはありませんか?これは、ナスの断面から水分が蒸発して実が硬くなってしまうからです。
ナスをおいしく焼くコツは、ナスの水分を上手に閉じ込めることがポイントです!
お馴染みの皮ごと丸焼きする“焼きナス”は、皮がナス自身の水分を閉じ込めるフタの役割をして蒸し焼き状態になるから、やわらかトロトロになるんですよ。
ホイルに包めば、さらにジューシーに!
ナスをアルミホイルに包んで焼くと、フワフワやわらか&ジューシーに仕上がります。
ホイルで包むので、食べやすい大きさにカットしてから焼くこともできます。しかも、皮ごと食べられるので、
“焼きナス”のように硬くなった皮を取り除く必要もありません。皮に含まれる栄養もしっかり摂ることができますよ!
「ナスのピザ風ホイル焼き」
ナスを半分にカットし、その上にスライスしたトマト、
ピザ用チーズをのせて包み焼きに。油と相性のいいナスはチーズにもマッチします!
ヘタまわりも無駄なくおいしく!
ナスのヘタの下部分は、ヘタと一緒に切り落としてしまいがちですが、アクが少なくおいしい部分。ヘタ部分は斜めにカットして無駄なく食べましょう!
地域に根差した伝統ナスにも注目!
日本には200種類ものナスがあると言われています。地域に根差した品種もたくさんあります。お店で変わった品種のナスを見つけたら、ぜひお試しくださいね。
僕のおすすめは、宮崎県の「佐土原ナス」です。佐土原ナスは、なめらかな口当たりで甘みもあるのが特徴です。ホイル焼きにすればふっくらトロトロを楽しめますよ。
黒ホイルで白ナスを包み焼きにするとびっくり!
もうひとつ、僕がはまっているのが「白ナス」です。
紫色のナスの皮には、太陽の強い紫外線から実を守る色素アントシアニンが含まれていますが、白ナスには含まれていません。そのため、白ナスは実を守るために皮が厚くなっています。
通常、白ナスをグリルで焼いた場合、皮は硬いので剥いていただきますが、“黒ホイル”で包み焼きにすると、なんと皮までやわらかくなってトロトロになります。驚きのおいしさが楽しめますよ。