野菜はじっくり焼くことで、素材の持ち味が引き出され、凝縮したうま味を楽しむことができます。
最年少野菜ソムリエとして活躍する緒方湊くんに、焼いておいしい旬の野菜と上手な焼き方を教えてもらいました!
煮物では味わえないクリーミー食感!
サトイモと言えば、煮物のイメージが強いですが、実は焼くことで、
煮汁がしみ込んだ煮物にはないおいしさが味わえます。
特にホイルで包んでじっくり焼いたサトイモは、やわらかくねっとりとした食感に!
なめらかでクリーミーな口当たりが楽しめ、サトイモがもつ甘みも感じることができます。
丸ごと使うから下処理がラク
ホイル包み焼きにする場合は、皮をむかずそのまま包むだけ。皮がイモにフタをしている状態となり、イモに含まれる水分で蒸し焼きにすることができます。
また、サトイモの皮むきは、ヌルヌルしてむきづらかったり、手がかゆくなったりと大変ですが、ホイル包み焼なら、洗って皮ごと包むだけなので、包丁が不要!面倒な下処理がなくカンタンです。
◆上手な包み方・焼き方◆
土がついている場合は、しっかり水洗いしてからホイルに包みます。
皮ごとホイルに包んでトースターで15~20分程度、串を刺してスッと通るまで焼いてください。
まずはシンプルにそのまま食べてみてください!サトイモの甘さを実感できますよ。
味噌バターやバター醤油をつけていただくのもおすすめです。
マッシュすればサトイモサラダにも変身!こちらは塩辛やなめ茸をのせたらおいしいですよ。
皮を剥いてカットしたサトイモのホイル焼きで、お皿にのせてそのまま食卓にだすのもいいですね★
ホイル焼きなら栄養を逃さない!
皮と実の間には、栄養やうま味が豊富に含まれています。
皮ごとホイル包み焼きしたサトイモは、皮をスルッと取ることができるので、
包丁で皮をむくよりも、栄養豊富でおいしい部分のロスを最小限にできます。
また、サトイモに含まれるカリウムや食物繊維のガラクタンは水に溶ける性質があるので、
煮ると流出してしまいますが、焼けばその心配はありません。栄養を逃さずいただくことができますよ。
湊くんイチオシ!山形県真室川町の「甚五右ヱ門芋」
僕が一番好きなのは、山形県真室川町の「甚五右ヱ門芋」というサトイモです。
一般的なサトイモよりも細長く、やわらかでぬめりが強いのが特徴です。
この“ぬめり”が甚五右ヱ門芋を乾燥から守り、水に溶けやすいうま味成分が保たれているので、とってもおいしいのです!
サトイモは一見、どれも同じように見えますが、品種によって食感がちがってきます。
いろいろな品種でホイル包み焼きを試してみてくださいね!